マスク・オブ・ゾロ

コイぜ!バンデラス、シブいよ!ホプキンス

昔むかし、A・ドロン主演で『快傑ゾロ』って映画があったのを知ってるひとはどのく
らいいるのかしらん。
あれは確かアクションコメディーだったと思うけど、今回の『ゾロ』はちょっと違う
。(ちなみに『ゾロ』の映画化は3回目、初代がT・パワー、二代目がA・ドロン)
時は18世紀、ところは現在のロサンゼルスとメキシコの国境付近。当事その場所はス
ペインが統治していたが、この総督が悪いやつで、民衆から恐れ憎まれていた。
そうした彼の悪行を諌めるべく、謎の仮面の騎士・ゾロが度々出没していたのだけれ
ど、その正体は、実は同じスペイン人で、領主であるデラ・ベガ(A・ホプキンス)で
あった。しかし運悪く正体は総督の知るところとなり、妻は殺され、生まれたばかり
の娘は奪われてしまう。自身は牢獄につながれる事になり、20余年が過ぎた.....
っていうのが、話のまくら。
早々にゾロがいなくなってしまって、いったい全体どうなるの?A・バンデラスはいつ
出てくるの?と思ってしまうのだが、ここからが本編なんですな。
最初薄汚い盗賊だったアレハンドロ(A・バンデラスなんだけど、あまりのムサ苦しさ
でわかんなかった)が、ベガと出会い剣の修行を積んでゾロになっていくところが、
強さとともに貴族らしい優雅な身のこなしを会得して行くところが、絵に描いた様な
展開で面白い。途中成長したベガの娘との恋物語なんかガあるのもお約束。
そうそう、ベガ役のA・ホプキンス(『羊たちの沈黙』のレクター教授役はコワかった
)、ウマい、うま過ぎ。もともとイギリス役者って好きなんだけど、彼の演技はいつ
も品格と知性を感じさせてくれますなあ。
あとハリウッド映画が奥が深いなあ、と思うのがバンデラスのダンスシーン。見事な
タンゴを披露するんですな。彼はこの映画がクランクインするまで英語がだめだった
らしいけど、そんな事はみじんも感じられなかったし、改めて向こうの役者のプロフ
ェッショナリズムを堪能させてもらいました。
しかしあのチャンバラ(と、あえていわせていただきましょう)シーン、日本の時代
劇と香港映画のカンフーが融合したって感じで、いいものは何でも取り入れていくん
奥深さ。
『デスペラード』が見たくなってしまった。

 

 

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