『スプリガン』

世界を守る高校生、情け無用の乱れ撃ち

最近のアニメは本当にスゴい。

わしらみたいに、『マクロス』の(事実上の)最終話で、「おお、す・すごい〜」と感動してた

世代からすると、『アキラ』、『パトレイバー2』、『攻殻機動隊』なんて、感動を通り超して

ただただ唖然とするしかないもんね。
もう作画・演出のレベルは実写映画と同じ、いやいやアニメにしか出来ない表現っつーものがあるから、単純な比較はできんなあ、やっぱりジャパニーズ・アニメは独自の世界を構築しつつあるのだ。

さてさて、ここに一枚のプレートがある。
何でも超古代文明ってものがあって、えらいキケンなものらしいから、後世の人はこれを見つけたらただちに封印(はやいハナシが破壊)すべし、というメッセージが書かれているそうな。で、謎の組織アーカムが結成されてその任につくことになったのだが、色々とワルい奴等が遺跡を狙ってくるんで、これを阻止して任務(封印)を遂行するのが、スプリガンと呼ばれる工作員(スパイみたいなもん)なのだ。(うう、ア○ロバンチみたいやな)

主人公・御神苗(おみなえ)優は、アーカムで最高の実力を持つスプリガン。普段は平凡で明星な高校生という、世を忍ぶ仮の姿をもっている。で、なぜゆえに高校生がスプリガンとなっているのか、については本編を見てもらいましょう。
今回の彼の任務は、トルコの奥地で発見された『ノアの箱船』の封印なのだが、007にスペクターが、キカイダーに死神博士がいるように、と〜ぜんそいつを狙う”悪の軍団”がちゃんといるのだ。そいつらは米国防総省・ペンタゴンの機械化部隊なのだ。バルカン砲をめったやたらと撃ちまくるサイボーグ・ファットマン大佐、その部下で極細ワイヤでなんでも切りまくるこれまたサイボーグのリトルボーイ、親玉の司令官で見た目チビガキだが童夢でアキラなマクドゥガル大佐、とまあこれ見てる限りだと、ペンタゴンってのは、ショッカーや死ね死ね団も真っ青の、ものすごい悪の組織って感じなんですな。
もう銃は撃ちまくるは、血は飛び散るは。アーカムって民間の組織(つまり構成員はサラリーマン!?)なのに、こんなに死人が出ていいのかしらん、と心配になってしまいますなあ。

話の展開、演出については、同じような絵柄なんだけど、やっぱ『攻殻機動隊』の方が一枚ウワテ。ただこちらは純粋なエンターティメントを目指しているようなので、
単純に比較してはイケないのかもしれない。ただ作画のレベルは、もう素晴らしいとしかいいようがないのだ。
しかしなんですねえ、ハリウッド映画が最近のCGの発達のせいか、どんどん漫画みたいになっていく(『インディペンデンス・デイ』、『スポーン』、『フィフス・エレメント』等をみるべし)のに対して、我等がジャパニメーションはどんどん実写指向を強めているもんね。例えばガンアクションなんかは、専任のアドバイザーを配して、ひたすらリアルに描写してます。なんせ排出された薬莢が床にはねる音まで入ってるという凝りようなのだ。(まあ大友克洋さん監修だもんね)

最後に、この作品は現在少年サンデーに連載中とのことなので、こないださっそく本屋に行ってみたのだが、どこも1〜5・6刊あたりがないのだ。600万部突破!!というのはウソではないのだ。うう、読みたいよう。
やっぱ原作を読んでから見にいったほうがいいかもしんない。
原作を見つけたらスバヤく買うべし。(そんでもって私に貸してね)

 

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