『機動戦艦ナデシコ・PRINCE OF DARKNES』
クオリティーの高い作画と演出、弱みはテレ東の援護不足か?
去年テレビ東京で放映してたアニメの劇場版。
舞台は放送終了時点より3年後の設定なんだけど、今回の主人公が成長したホシノ・ ルリ、TVで主役だったアキトとユリカは今回は脇役。
と、ここまで書いていて不安 になったことが二つあり。
その一、中国地方でTV版ナデシコは放映されてたのかしら ん?
その二、エヴァとちがって、TV版のビデオリリースや再放送なんかはされてないみた いだから、そもそもの認知度がとても低いんじゃなかろうか?
まあストーリーについては雑誌等で紹介されてるだろうから、あんまり書いてもしょ うがないけど、明るいキャラと能天気な演出にもかかわらず、ストーリーはけっこう ヘビー。 だいたい、各キャラの背景にしても、遺伝子操作をされて生まれてきたルリちゃん、 両親を陰謀で暗殺され、自身も今回の敵によって味覚を奪われたアキト、新婚早々か ら誘拐され、ある目的のために利用されているユリカ、とまあ、こう書くとえらい暗 いハナシに思えてくるでしょ。
同じテレ東のアニメとしてエヴァと比較されるけど、エヴァとナデシコが違うところは、
1)エヴァでは『人類補完計画』という収束すべきテーマがあったが、ナデシコはど ちらかというと状況描写に重点が置かれており、本来大テーマとなるべき『火星の遺 跡』が小道具に終わってしまった。
2)エヴァは映画公開前に全話再放送を何度もやっており、映画を見るひとはかなら ずTV版を見てる、という前提が成り立っていたが、ナデシコでは映画公開前の再放送 でも全話は放映されなかった。(これについて抗議はなかったのかしらん)
とまあ、こんなとこかな。 でもまあ、色々書きましたけど、絵はキレイだし、CGの使い方効果的、演出もTV版よ りはるかに洗練されているし、ストーリーも見せてくれます。(TV版を見てることが 前提だけど)ホントは上映時間をもう少し長くしてストーリーに厚みを持たせてほし かったけど、(TV版を見たひとならば)まずは見てソンはなし。 私個人としてはひょっとしたら製作されるかもしれない、劇場版第二弾に期待したいですね。