『2001年を総括する〜その1、ボンクラ戦争映画編』
mitch(m):年も明けたことやし、ここらで去年の映画の総括でもせんかね。あんた最近レビューが少ないよ。 みふりん(み):やっぱ所帯持つとそうそう映画館にも行けんわ。でも評論家ヅラして毒にもクスリにもならん感想文をネットにタレ流しとる某瓦版のハッタリ野郎には負けんぞ。 m:初手からえらい毒舌やね。 み:ほなぼちぼちいってみよか、まずは日米ボンクラ戦争映画編ね。 ●パール・ハーバー み:去年の底抜け超大作ナンバー1はなんと言ってもコレやね。 m:こんな国辱反日映画観に行く奴がいるとは。 み:家永三郎みたいなマゾが多いからでしょ。 m:わざわざ真珠湾、それも空母で試写会したのにね。 み:日本でもやってたなあ、東京ドームで3万人試写会。 m:これでツマんない事がバレた。封切り後は映画館ガラガラ。 み:大赤字の責任とってシュナイダー社長のクビが飛んだもんね、ポップコーンムービーしか観ない連中にゃ3時間はツラいよ。 m:タイタニックはヒットしたじゃん。 み:みんなデカプー観たかったんでしょ。でもブラッカイマってケチで役者にカネかけないから、客の取れるキャスティングにならない。 m:爆発シーンと編集で持たす。 み:マッチョゲイがメロドラマ撮る言うのにムリがあるんよ。 m:ヒロインもひどい女だったねえ。 み:従軍看護婦なんだけど、すごい尻軽なのね。ベン公が戦死したと聞いたとたん、ジミ―大西顔の親友に鞍変えして中出しさせちゃうんですよ。言い寄ってくるオトコなら誰でもええんかい。 m:史実ネジ曲げも酷いですなあ、ベン公どもがゼロ戦がバタバタ落とすとことか。 み:大ウソじゃ!!当時日本軍パイロットの習熟度は世界一だったんですぜ、ナースと合コンすることしかアタマにない毛唐で勝てるかい! m:日本軍の鬼畜ぶりもすごいしね、海に放り出された水兵に機銃掃射したり。 み:そんなヒマないって、グラマンで日本の海岸で女子供なぶり撃ちしたんと違うわ。 m:病院も襲ってましたな、救急車吹っ飛ばしたり看護婦殺したりしとるし。 み:やってねえよ、そんなの国際法違反じゃん! m:そのくせベン公達が日本空襲するときは『兵器工場』のカンバン狙ってる、『民間人は殺してません』とでも言うつもりですかね。原爆二発も落としといてよう言いますわ。 み:いっそのことそベン公をエノラ・ゲイのパイロットにさせればよかったのに。この映画がツマんないのは残酷さが中途ハンパだからなんよ。それで焼け野原になったヒロシマの病院にバイタ看護婦がミッキー&ミニー連れてくるという結末でどや。 m:浦安で富士額ネズミ&その情婦と記念撮影して喜んどる連中に見せてやりたいなあ。 み:ムダムダ、『アルマゲドン』観て泣いとる連中にわかるかいな。 ●ムルデカ17806 m:こんな映画知らんがね。 み:速攻で打ち切られたからね。 m:日本軍がアジアで毛唐をシメるいう内容が問題だったの? み:いや、単につまんなかったからでしょ。小林よしりん他新しい教科書派は大喜びしてたみたいだけど。 m:でも『プライド』より日本軍美化しとるいうやないですかー、これって問題では? み:インドネシアで何があったか知らん人が多いからでしょ。自虐マゾとマスゴミの人も朝鮮半島には敏感だけど東南アジアは知らんぷり。 m:で、どんなハナシなん? み:1942年に日本軍がジャワ(インドネシア)に攻め込むんよ、表向きはオランダ毛唐を追い払って『アジアを開放』するためいうことだけど。 m:正直に『石油が欲しかったんじゃ』言わんかい。 み:そん時に現地のオババが「あなた様は伝説の救世主様じゃ」とか言うんですよ。 m:インカ滅ぼしたコステロみたいやな。(笑) み:それで奮起した隊長が、敵地にハチマキに日本刀だけで乗り込んで毛唐どもを降伏させちゃう。 m:さすがは日本男児、って、そんなわけないじゃん! み:で、インドネシアは日本が支配するようになったと。 m:悪魔がオニに替わっただけじゃないの?(笑) み:ところがその隊長、毛唐を退治して一本切れたか、本気でメシアになろうとするのね。 m:それっておだてられた大工の息子がトリックスターになった昔バナシと同じですな。 み:モンティ・パイソンじゃないって。で、さっそく現地の若者を集めてゲリラ組織をつくるのね。 m:なんやそれ、アフガンでヤンキーどもがやったのと同じ事やん。 み:また訓練がまんま体育会系、「キサマ、そんな事で独立が出来るか」とか日本語でアジって殴るんよ。 m:体育会系エリートはすぐ肉体言語に訴える、日本人は右も左も変わらんちゅうことですなあ。 み:でも終戦と同時に日本軍は武装解除、ゲリラ解散はさせられるんよ。 m:そんで毛唐の支配に戻ると。 み:当然例の将校はオランダ軍に捕まって仕返しされるんですな。このシーンが酷いんですよ。逆さ吊り、ムチ打ち、ナイフ刺し... m:日本の特高の拷問じゃん。毛唐なら速攻で銃殺するでしょ。 み:ホモ向けのサービスじゃないの。 m:で、銃殺されちゃうと。 み:いや、ゲリラの連中に助けられるの、アジア人同士、協力して毛唐を追い出そうって。それで残ってた日本人集めて義勇軍に荷担するんよ。「オレはマレーの土になる」ってね。 m:怪傑ハリマオやがなー。 み:というよりも『さらば宇宙戦艦ヤマト』やね。結局日本人はオランダ軍との戦闘で全員玉砕、「ムルデカ〜」と叫んで突撃、そのままお星さまになってしまう。(笑) m:日本的ヒロイズムの伝統だなあ、でも史実とだいぶ違うのでは? み:ホントは日本軍は終戦と同時に連合国と一緒になって義勇軍を弾圧してたんよね。そりゃ義勇軍に加わった日本人がいた事は事実だけど、インドネシア独立は日本のお陰という自己中史観をわざわざ映画にして押し付けることないでしょ。 ストーリーを面白くするためにハナシをつくるのは映画的にはアリだと思うんよ。『スターリングラード』なんか冒頭で徴兵された新兵がナチにボコボコにされて逃げ帰るシーンがあるんだけど、自陣で待ってるボリシェビキの連中にハチの巣にされるんよ。こんな事ホントにあったかどうか知らんけど映画的にオモシロイじゃん。でも『ムルデカ』も『パールハーバー』も史実を変えて映画をツマんなくしてる。残酷さが中途ハンパなんよ。 m:どうせなら”インドネシア版地獄の黙示録”作ってほしかったですな。 み:お願いです、東日本ハウスはこんな軍人会向けの映画撮らんといてください。新しい教科書派と自虐史観派の皆さんは映画に関わらんでください、戦中派の人は早よ死んでください、いいかげん皆さん目を覚ましてください、ブ〜ン |